毎年、年末になると本棚を整理しながら、1年間に読んだ本を読み返したりしてます。
私の本棚スペースも限られているので、一度読んで手放す本も多い。
その中で、本棚に1年間残る本からは、いろんな刺激を受けています。
年末なので、2021年のおすすめの本を3冊紹介したいと思います。
2021年の読みやすくて面白いおすすめの本
AI時代の新キャリアデザイン
経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン
パロアルトインサイトCEO 石角友愛氏の著書
2021年3月19日初版
恐らく、働く人の多くは、AIとの関わり方を考えなくてはいけないこと実感し始めているのではないでしょうか?
単純な話だと、「AIに仕事を奪われる」という言葉をよく耳にするのですが、その考え方は表面的すぎると思います。
AIは、これから生活インフラになってゆく技術であり、とても身近な存在になることは間違いないからです。
いかに、AIを活用してシナジー効果(相乗効果)を出すことができるかが大切になってくる訳です。
こうしたAIを上手く活用することができる「AIシナジスト」は、今から準備を進めておくことで、誰にでも目指せるキャリアとの考えに感銘を受けました。
その上で、AIシナジストが獲得しておくべき6つの思考を紹介している点が参考になりました。
1.ユーザー思考
ユーザーの目線で、どういうサービスが欲しいかを考える。
2.プラダクト思考
誰のために、なぜその商品を作るのか?
3.起業家思考
ビジネス検証をしっかりとする
4.プラットフォーム思考
現在のプラットフォームビジネスを理解しておく。
5.転換思考
成功事例を別の部分で応用できないか?
6.オートメーション思考
どうすれば、作業工数を省人化できるか?
もうひとつ、注目すべきキーワードが「AIビジネスデザイナー」です。
AIビジネスデザイナーは、いわゆるビジネスデザインを担う人材です。
AIビジネスを推進させる役割を担う重要なポジションです。
必要な知識は、AIの知識だけではなく、課題の抽出から実行に至るまで、多岐にわたります。その中でも現場の気持ちや考え方を理解して、最適なAIの実装を推進する能力が求められているのです。
かなり具体的な話にまで落とし込んで書かれているので、イメージしやすいと思います。
ミライの武器 「夢中になれる」を見つける授業
ミライの武器 「夢中になれる」を見つける授業
ロボット開発者 吉藤オリィ氏の著書
2021年5月15日初版
この一冊は、子どもや若者向けに書かれた一冊かも知れません。
でも自分にとっては、大きく人工知能に対する考え方を考え直させられました。
オリィ氏が創る分身ロボット・OriHime(オリヒメ)は、実は人工知能が搭載されたロボットではなく、人とつながることを補助してくれるロボットです。
この本を読むと、オリィ氏が「人間の孤独を解消する」ために、人とつながることができるロボットを創る目的を果たすために、日々どんな思考で活動しているかを垣間見ることができます。
孤独な人のまわりには、理解者がいなく、その状態が続くと気持ちが沈んで、自信がなくなり、他人との差が気になってしまって、人との接触を避けるようになる悪循環に陥るのですが、その状態を救うのは、人工知能ではなく、人の励ましなどだとご自身の経験から確信しています。
とにかく、人をどんどん巻き混んでゆく力強い言葉が並ぶ一冊で、ちょっとでも気になったら、読んでおいて損はないので、ぜひ手に取って読んでみてください。
エフォートレス思考、努力を最小化して成果を最大化する
エフォートレス思考 努力を最小化して成果を最大化する
グレッグ・マキューン
2021年12月6日 初版
エッセンシャル思考で有名な、グレッグ・マキューン氏の最新作。
この1年で読んだ中では、ダントツの刺激を受けた一冊です。
前作のエッセンシャル思考が大好きなのもありますが、圧倒されました。
エッセンシャル思考が「何を」やるかを決める思考なのに対して、エフォートレス思考は、「どのように」やるかを極める技術だといいます。
『完了するために、最低限必要なステップは何か?』
この質問がエフォートレス思考を実践する上で、もっとも重要な問いになります。
必要最小限のステップを見極めることは、手を抜いたり、品質を落とすこととは、少し異なります。不要なステップを排除して、集中して重要なプロジェクトに全力を注ぐことです。
価値のない余計なものを付け加えるよりも完成させることが大事であり、成功するためにもまず終わらせることを優先すべきとの考え方にとても感銘を受けました。
ゼロからスタートして最低限必要なステップは何かを考えること。
一見簡単にできそうですが、従来のやり方にとらわれている内は、なかなか上手く進めることができないかも知れません。
無理がないペースで確実に進めてゆくことが大事になります。
この確実に前に進んでゆくペースを崩さないようにキープし続けることが成果を生み出すために秘訣になります。