OriHime(オリヒメ)は人工知能ではないけど、未来のコミュニケーションをつくり上げている。

人工知能やテクノロジーは不自由を自由にする。

OriHime(オリヒメ)が孤独を解消する

人工知能を活用したロボットの開発が加速しているこの時代に、あえて人の力で操作する分身ロボットの開発にこだわって作られたプロダクトがオリィ研究所のOriHime(オリヒメ)です。

OriHime(オリヒメ)が目指しているのが、孤独を解消することです。

OriHime(オリヒメ)は、あなたの分身になり、離れていても会いたい人に会って話したり、一緒に時間を過ごしたりして相手と感情を共有することができる人と人をつなぐロボットなのです。

人間にとって孤独とは、誰とも繋がりを感じられず、必要とされていないと感じて、この世界に自分の居場所がないと思ってしまう状態だと言われています。

人間が孤独を感じないように生きてゆくためには、他者から必要とされることで、感謝される機会が必要になるのではないでしょうか。

OriHime(オリヒメ)のテクノロジーとは

OriHime(オリヒメ)の本体には、カメラとマイク、スピーカーが搭載されていて、スマートフォンやタブレットから操作して、遠隔で会話をしたり、その場所のの様子を見渡すことができます。

加えて、首や手を動かして、様々な感情を表現するアクションも操作することができます。

OriHime(オリヒメ)は、操作する人は、自宅や遠隔地にいながらにして、その場にいるように存在感を感じるようなジェスチャーを加えた会話をすることができるのです。

行きたいところに行けない人にとって、テクノロジーが実現する自分の分身となり得る、もう一つの身体とも言えるのではないでしょうか。その分身は、言葉やジェスチャーを通じて自分の心を運ぶことができるのではないでしょうか。

コミュニケーションを意識しない時間にこそ価値がある

最近は、リモートで人とコミュニケーションをすることが増えてきていますが、電話やテレビ電話は、何か用がある時に使うコミュニケーションツールであって、常に何かしらのコミュニケーションし続ける必要があります。自分がそこにいて活動することで、初めてコミュニケーションを実現することができるものです。

一方で、日常のコミュニケーションは、コミュニケーションを意識しない時間にこそ価値があるとも言えます。特に用事がなくてもお互いに好きなことをしながら時間を共有する。そこにお互いにいることが心地よいと感じる場所がその人にとって大切な時間になります。

そういった部分で、OriHime(オリヒメ)は人工知能ではないけど、未来のコミュニケーションをつくり上げていると言えるものです。

人工知能も道具だと考えて、その道具をどのように使うのが最も人間とのコミュニケーションを円滑に進めることが出来るでしょうか。

人工知能が得意なことは判断することですが、必要なデータがそろえば、その判断精度は人間以上になる可能性があります。

データの蓄積が進むほどに、その判断の精度は向上してゆき、人間の判断よりも優れた決断を出してゆく未来が実現されるでしょう。

テクノロジーの進化に合わせて、人工知能が成長してゆく際には、人間と人工知能とのコミュニケーションのあり方も見つめ直していく必要があります。

人工知能と付き合っていく中で、人工知能は人間に、好奇心、人間らしさとは何かを見つめ直す機会を与えてくれています。

人工知能からのフィードバックを介して、人生で大切なものに気づき、大切な時間を取り戻すことができるのではないでしょうか。