ChatGPT-4は、2023年3月15日に発表された最新のGPTモデルで、それまでのChatGPTよりも大幅にパラメーター数を増やしたモデルで、パラメーターの増加に伴い、より文脈の理解が深まり、人間らしい表現ができるようになりました。
また、複数の情報を一度に処理するAI技術・マルチモーダルであり、テキストと画像の両方の情報から回答を戻ることができるので、より間違いの少ない回答を戻すことができるように進化しています。
このChatGPTの進化によって検索エンジンが無くなると言われています。わからないことはチャットで質問すれば、適切な答えを要約して回答をしてくれる。そんな快適環境を使い始めることができるようになりました。
すでに、私たちは、メールとかチャットレベルのテキストのやり取りでは、人とAIの区別がつかなくなり始めていると言われています。
こうした変化の中で、大きな懸念事項があります。ひとつは、AIチャットボットの出力は、世の中に存在する情報から学習させた情報を学習して出力するようになっているので、平均的で間違いのない、ありきたりな内容になることです。
果たして、間違えていない内容、きちんと整理された文章には、個性は生まれるのでしょうか?個性を感じるものは生まれるかも知れませんが、完全なオリジナルではないのではないでしょうか?
また、画像AIの話題も増えてきていますが、こちらのクオリティも飛躍的に向上し続けています。誰にでも、特定のアーティストの名前を入れて、そのアーティストが描いたようなデザインが簡単にできてしまうようになっています。
こうしたAIで生成された画像に対して、その学習モデルになった画像のアーティスト対して報酬を支払おうという話も出てきていますが、何よりも心配なのが、AIで生成されたクリエイティブには、オリジナリティが抜け落ちてしまい、大量生産されてしまうことです。
特定のアーティストになるためには、イノベーションが求められます。他のものと違っている個性が求められます。
どんな時代にも新しいイノベーションを起こすものは、その誕生時には、嫌われ、避けられることが頻繁におきます。その開発者やアーティストの死後に再評価させることすらあります。
新たなカルチャーというものは、整った情報空間の体験だけではなくて、アンダーグラウンドな世界からも生まれてゆきます。
だからこそ、予測が難しい、リアルな体験が重要になってきます。リアルな体験は、あらゆる情報の見え方を変化させる力があるからです。
なぜなら、そこには感情が伴うからです。
もちろん、バーチャルなものにも感情が動かされることがあります。
でも、本物だけが持つ力というものがあります。人は、ふとした時に、説明することが難しい衝動のような流れに、心を揺さぶられることがあるのは、本物が持つ力に影響されているからなのかも知れません。
今、生成系AIが注目される中で、大きく状況が変化しています。
AIは、人間の固定概念の枠を外した思考をしてくれるので、そのアウトプットには刺激があり、新しい発想のアイディアにつながるようになっています。
簡単な言葉を入れるだけで、ディスカッション内容やレスポンスを変えることができる。そうした、今までとは違う使い方ができる部分があります。
従来、コンピューターに命令を出すためには、プログラムを使う必要があった部分がありました。それを文章でやり取りすることができる点が大きな違いを生み出しているのではないでしょうか?
人がアイディアを考える時は、自分の頭の中で考えるだけではなく、紙の上で書きながら思考を発展させ、人と会話することで、思考を深めることができると言われています。
そうした役割を生成系AIが担うことができるレベルに達し始めました。
AIとの対話の中で、違うアイディアが出るということが大事だと考えられています。
こうした変化は、教育も世界を大きく変化させるかの可能性があります。ChatGPTとの対話は、ごく自然に、行うことができるので、外国語や子供の教育にも活用されてゆくように可能性が考えらえています。
最終的に、ChatGPTを提供しているOpenAIが目指しているのは、安全なAGIを作り、浸透させることであると言われています。
AGIとは、 Artificial General Intelligence(汎用人工知能) とは、人間と同等以上の知能を持ち、いろいろな問題を解決できる人工知能のことを表現した言葉です。
対話型AIの回答は、一つの頭脳(人工知能)で統一させていることはリスクが非常に高くなるので、人間それぞれ考え方が異なる様に、いくつかのAGIは共存していることが理想形だと思います。