人工知能と人間との相違点とは何かを考えてみる。

人工知能と人間の相違点とは何か?
その答えは単純なモノではないかも知れない。

現在(2019年)、想像できるAI(人工知能)は、コンピュタープログラムで作りだされた人の思考を模倣させた人工的な知能のことだが、2019年の段階では、ディープラーニング(深層学習)やビックデータの高速処理が可能になったことにより飛躍的な進化は遂げているものの人間とは相違点が多い。

将来的にそのギャップは、疑似的な処理も含めて解消されてゆくはずだが、AI(人工知能)と人間との相違点を理解しておくことは、人工知能を理解する上で極めて重要なことである。

実は人間の思考には、論知的に考える機能(ロジカルな思考)だけではなく、感覚によるものも多く含まれている。

人間は感情に振り回されて、不条理な判断をしてしまったり、強い意志によって思考をコントロールすることができる。人間の意志決定には、人それぞれが持つ倫理観や価値観が大きな影響を与えている。

もちろんAI(人工知能)にも感情を理解し、あたかも感情を持っているかのごとく反応することはできると思うが、感情に振り回され、不条理な判断をすることはない。そこは大きな違いである。

この軽微な違いを人間は察することができる。何となく違和感を感じるのだ。

人の察する力を騙すのは非常に技術的ハードルが高い課題に感じる部分もあるが、人は騙されやすい側面も同時に持っている。

人間がフェイク(Fake、模造)に弱いのは、膨大なデータ処理を脳内で適度に単純化して理解を早めているからである。

AI(人工知能)は、単純化して理解を早めるのではなく、高速に膨大な情報を処理することで理解を促進しているから、ミスジャッジをする可能性は低い。学習パターンが不足している時は誤った判断をするが正しく学習することが出来れば、二度同じ間違いを犯すことはない。

AIと人間との相違点を考え続ける事で、より人間の思考に近いAIを生み出すことができるに違いない。