トップガンマーヴェリックを観ながら人工知能のことを考えてみる。

遂に、トム・クルーズの映画ップガン マーヴェリック(2022年5月27日公開)が始まりました。
映画トップガン マーヴェリックは、1986年に公開された『トップガン』の唯一の続編です。
ぜひ、IMAXなど映画館の大画面スクリーンで鑑賞して欲しい映画です。トップガンファンのために制作された作品であることもあり、前作のオマージュに溢れかえっています。オープニングからその愛情の深さを感じることができるはずです。
今回は、ネタバレなしで人工知能のことを考えてみたいと思います。
トップガンマーヴェリックがちょっと楽しくなる豆知識も、まとめてみました。

映画トップガン マーヴェリックを体感して楽しむ

喉頭がんで声を失った人気俳優ヴァル・キルマーの声はAI技術で再現している

アイスマンを演じたヴァル・キルマーは、2014年に喉頭がんの治療の一環として気管切開手術を受け、声を失ってしまいました。
ロンドンにある人工知能の開発会社Somatic社は、ヴァル・キルマーと共に、音声モデルの作成を行いました。
過去の録音された音源を元に制作を進めるものの、サンプル数が限られているため、その開発には相当な手間がかかっていたはずです。
そうした経緯で、アイスマンは、劇中でのセリフを話すことができるようになっています。
その完成度は、非常に高く、映画のストーリーに深みを与えています。

トップガンマーヴェリックがちょっと楽しくなる豆知識

劇中に登場する銀色のP-51マスタングという第2次世界大戦時の飛行機が登場していますが、あの飛行機は、実はトムクルーズの自家用機。(トム・クルーズ本人の談)

劇中でトム・クルーズが着用しているG-1フライトジャケットは、1作目で着用していたジャケットと同一のもの。(プロデユーサーのジェリー・ブラッカイマーの談話)

1986年の1作目トップガンの中で、トム・クルーズが着用した腕時計ポルシェデザイン by オルフィナ 7176Sは、第1作の撮影で使用していた腕時計を着用している。プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーが保管していたらしい。(トム・クルーズ本人の談)

1作目トップガンの影響で流行したMA-1(実は劇中では着用されていなかった)の後継モデルであるCWU-45/Pフライトジャケットを着用しているシーンがある。

人工知能(AI)との空中戦(ドッグファイト)に、人間は勝てない

米空軍のエリートパイロット養成機関を卒業した経歴を持ち、圧倒的な操縦技術を持つ元エリートパイロットが、AIが操縦する機体とシミュレーション上で、空中戦(ドッグファイト)を行った場合、AIが人に圧勝してしまう結果となりました。

人間のパイロットは人工知能がもたらす素早い機動や、肉体の限界を越える動きに並ぶことはできない制限があり、AIは、そもそも肉体がGに耐えられないような動きをすることが、恐怖や肉体パフォーマンスを伴わず、可能になるのです。それに加え、人工知能は、何台もの戦闘機を同時に操ることもできるのです。

戦闘機の製造コストや人命も含めた運用コストを考えると無人機の方が効果的な戦略を立てることができると考えられています。
現時点では、ドローン技術は偵察機や爆撃機として利用されていますが、いずれ戦闘機も無人化が進んでゆく取り組みが進んでいます。
そうした背景があり、パイロットを前にして戦闘機の時代は過ぎ、ドローンの時代だと語られることがあるのです。

リアルに現実世界で行われている戦争には、人工知能も使われています。ただし、戦争自体を行うことを人工知能が意思決定することはことはありません。そうした重要な判断は、人間が判断しているのです。

まとめとして、トップガン マーヴェリックは、映画というエンターティメントであり、その最高峰にある作品の一つだと思われます。

映画館の大きなスクリーンで鑑賞することで生きてくる演出も数多く用意されているので、ぜひ映画館で体感してみてください。

Lady Gaga – Hold My Hand (From “Top Gun: Maverick”) [Official Music Video]

今回のテーマソングLady GagaのHold My Handは、 映画のテーマにぴったり合っている1曲ですが、戦闘機乗りとして飛ぶことを愛し続けているピート・ミッチェル(マーヴェリック)と飛行機との関係性も感じる素敵な1曲です。