企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の一つとして、AI導入の話が出てくるようになりました。
第四次産業革命を加速するためには、企業のDX化が不可欠だとも言えます。
IoT(Internet of Things)やAI(人工知能)、ビッグデータなどを活用して産業構造そのものをさらに進化させる取り組みにより、AIは従来にはない、新たな資産になると考えてられています。
今回は、企業がAIを導入するために必要になることについて考えてみます。
第4次産業革命とは何か?
第4次産業革命をわかりやすくまとめると、コアとなる技術革新である「IoT」と「AI」で生み出されてゆく変化です。
一つ目の「IoT」は、あらゆるモノがネットワークでつながり、サーバーやクラウドに接続されることでビッグデータを取ることができるようになることです。工場の機械の稼働状況から、交通、気象、個人の健康状況まで様々な情報がデータ化され、それらをネットワークでつなげてまとめ、これを解析・利用することで、新たな付加価値を生み出すことができるようになります。
二つ目の「AI(人工知能)」は、人工知能(コンピューター)が、自ら学習し、一定の判断を行うことが可能となる。同時に、ロボット技術や3Dプリンターの技術も進化して、省スペースで複雑な工作物の製造も可能となります。IoTとAIが連動することによって、第4次産業革命はこれからさらに加速していくはずです。
第4次産業革命によって私たちの生活がどのように変化が生まれてくるのでしょうか。
インターネットがあれば、簡単にネットワークとつながることができるため、私たちの生活は、ネットワークの補助によって多くの恩恵を受けています。
AIにより一定の判断を行うことで、複雑な作業を自動化できるようになり単純労働の自動化が進み、私たちの仕事やライフスタイルは大きく変化してゆきます。
また、より正確に私たちのニーズは把握されて、自分が欲しいものを正確にレコメンドしてくれるようになります。
AIは、どんどん進化し続けてゆく。
AIの強みは、学習することで、どんどん進化してゆくことです。その進化は、目まぐるしく、AIの能力は飛躍的に向上しました。AIは、今までの企業資産とは違った軸で、高い資産価値を生み出し始めています。
しかしながら、AIの企業導入は思ったような成果が上がっていないことが多いです。
AIの企業導入を成功させるためには、導入を上手くコーディネイトする人材に推進を担当させる必要があります。
硬直化しがちなプロジェクトを動かすためには、導入手順を理解しているスタッフが介入するなど、プロジェクトの推進する能力が求められています。
そうした推進力を身に着けるためには、ケーススタディなどの情報ストックが非常に重要になってきます。
まだまだ、人工知能を企業導入するための経験値を持った人は少なく、進化し続けてゆくAIについて、幅広く情報をストックしておくことが経験値の代わりになります。
AIの成功事例、失敗事例などを理解しておくことで、今後の展開の舵切りが大きく変わることもあるからです。
AI導入までの手順を整理すること
プロジェクトを成功に導くためには、AI導入までの手順を整理することが大切になります。手順を整理し、段取りを明確化するためには、AI導入のロードマップが必要になります。また、AI導入に必要なコストとその投資効果を図る指標の設定が大切になります。
AIで何ができるのか、今までにどんな取り組みがされているのか、今後、AIの技術はどのように発展しているのかを研究することで、AIが得意なことやAIが苦手なことを理解して、正しく判断してゆく力を身に着ける必要があります。
AIを取り扱う上で求められるスキルは、失敗につながる部分をしっかりと理解しておくことで、上手く行かない時に改善することができる能力です。こうしたスキルのある人が対応することで、上手く行く確率が飛躍的にあがります。
良くある失敗事例としては、AIを入れることが目的になってしまい、導入以降の運用費が確保できていないケースです。
導入後の運用コストが考慮されていないと、学習データが少ない過ぎるために、目指すべき結果(効果)に繋がらなかったり、従業員のオペレーションがついてこなかったりしてしまうことがあります。
プロジェクトを上手く進めるコツは、どうやったら世の中がより良くなるかを想像してゆくことです。
そのゴールを決めたら、ゴールに向かうための地図をまとめます。
この地図、つまり、ゴール向かうまでの段階を明確にしておくことが大切になります。
ゴールや地図が不明瞭なまま、プロジェクトを進めてゆくと、途中でプロジェクトが上手
く行かなくなった時に、推進力を失います。
明確なゴールを決めることで、プロジェクトを軌道修正することができ、ゴールへ向かう推進力が生み出されてゆきます。