ここ最近、人工知能の技術で、一番注目を集めているのはChatGPTではないでしょうか？英語で命令を出さないと上手く回答結果が出てこない課題や、でたらめな回答が戻ってくる危険性を指摘する声も多いです。ChatGPTは、検索の代わりになるような意見もありますが、ツールとして使い方が少し異なるように思います。現時点では、ChatGPTをツールとして使いこなす方法を考えた方が良いと思われます。チャットAIと耳にするとあたかも、チャットとの対話の中で、自然に人工知能が回答を考えてくれて回答を返してくれるような印象を持ちますが、実際には、そのようには機能していません。
ChatGPTを使いこなすためには、仕組みを理解しておくこと
ChatGPTを使いこなすためには、ChatGPTが回答を返してくる仕組みを理解しておくことが大切になります。その中でも一番理解しておくべき仕組みの原理が、Chat GPTは質問に対して確率上一番あり得そうな回答を戻してくる特性があることです。つまり、一番無難な回答を返してきます。つまり、検索してWikipediaに載っているようなことが出てきています。例えば、人はある言葉を聞くと条件反射的に連想する言葉があると思います。「最初はグー」と聞くと「じゃんけんぽん」と自然と身体が反応してしまうような言葉です。同じように、特定の言葉に対してつながる言葉を最適に繋げて回答しています。その学習データが大量に集まった結果、あたかも答えてを知っている人が回答するかのように答えを得られるようになっていると考えると仕組みの特徴が掴めるのではないでしょうか？
ChatGPTは、インターネット上にあるテキストデータを学習しているので、そうした情報の中から一番無難な回答を返してくると考えてください。答えを人工知能が考えているのではなくて、それっぽい文章を人工知能が生み出すようになったと考えるべきです。つまり、ネット上に出ている情報がでたらめな情報が多かったり、多くの人が誤認していることなどは、誤った回答を返してしまうのです。また、質問が不明瞭であると、その質問に対して無難な回答を返しているだけなので、適当な答えが返ってくると考えてください。その部分を理解しておくことが使いこなすためのヒントになります。
つまり、上手く活用するために、質問する際、自分以外の観点の考え方を引き出すように意識することで、有益な回答を得ることができるようになります。質問をする際、下記のような文章で、具体的にその観点を指定することで、回答の質が飛躍的に変わってきます。
新しく社内の営業管理システムを開発することを検討しています。より成果を上げるためにエンジニアの観点から箇条書きで、注意点を３つ教えてください。
こうした質問を入れることで、有益な情報に、より近づくことができます。意識すると良い点は、知識を引き出すというよりもノウハウを人に聞くように質問文を考えることが大切になります。もう一つのヒントが役割を与えて上げることです。例えば、プロのライターとして中学生が読んでもわかるように説明文を書いてください。など、具体的に役割を指定して上げることで回答の精度が上がってゆきます。
チャットAIを過信してはいけない理由
注意点は、ChatGPTは、ネットのテキストから学習をしていることを理解しておく必要があります。そのメカニズムは、あくまでも確率の高い答えを返しているだけなので、でたらめを回答をしてくることもあります。より良さそうな回答をしてくるため、その回答にあまり目新しさはないことと、多くの人が間違えている答えは、適当な回答も返ってくるリスクがあることを理解してく必要があります。また、世の中に出ていない情報はなかなか良い回答が出てこないことも理解しておく必要があります。学習データはあくまでも世の中に存在している過去のインターネットの情報をもとに学習しているからです。回答は、確率的にそれぽく回答しているだけだと理解して、それを利用するやり方を考えることが求められます。
