人工知能は新しい文明を生み出すのか?

明とは、世の中が発展して、精神的・物質的に生活が豊かである状態を示す言葉です。

人工知能が登場したことで、私たちの文明は、発展してゆくのでしょうか?

人工知能は、人間の新たな価値の創出を促し、人間社会を成熟させるために貢献してゆくのか、これから徐々に明らかになってゆくのではないでしょうか。

文明は、創造の過程で、人間が生み出した技術や能力によって発展もすれば、衰退もしてゆくものです。

人間が人工知能と共創することで新しい文明が生まれる可能性があります。

人工知能と共創することで、人間の感覚はより鋭敏になる部分と鈍感になる部分が生まれてくるはずです。

人間は感情の影響を大きく受けるため、感情を安定させて保ちつつづけることは難しいことです。

そこが人間の難しさでもあるのです。

人工知能が、人間の感情を学習した時

人工知能が、人間の感情を学習し、心を込めたサービスを提供できるようになったとしても、 人間の感情を脳内の反応をデータ化して、 それをプログラムで再現できたとしても、本当の意味で人間の感情を理解したことにならないはずです。

人工知能の応対はあたかも感情を持って対応しているように見えても、そこで生まれる感情はコミュニケーション上で必要な要素であり、人工知能には、予測可能な範囲の反応になるはずです。

人間の感情はコントーロールが難しいものであり、人工知能に感情があるようにプログラムされ、人工知能と心の通じ合いあるかのように人間が感じ取ったとしてもそれは幻想でしかありません。

今後、現実と仮想空間の境界線が曖昧になってきた段階で、感情機能が組み込まれた人工知能との間に、心が通じあうコミュニケーションが生まれたように感じる世界へ人間は入り込んでゆくことが予測されます。

その世界に入り込んだとき、人間の感情世界はどのように変化していくでしょうか。

人工知能と人間の感情を比較した場合、人間の心は、情緒が安定せず、コントロールが難しく、暴走する危険もある人間よりも、人工知能が生み出す感情の方が人間がコミュニケーションをする上では、安心できるという考え方もあります。

人と人工知能が対話する時

人は、人との対話により、自己認識を高め、より思考を深めることができる能力があります。

その対話を行う相手が人工知能だった場合でも、思考を深めることは可能であることが、ChatGPTの普及により明らかになってきています。

質の高い質問により思考が深まってゆく感覚は、多くの人が人工知能によって自分自身が進化してゆくような感覚を感じるのではないでしょうか?

発明という視点で見ると、産業革命以降の時間軸で見ると、急速に私たちの社会のあり方が変化してきています。

この急激な変化に適応するためには、身体や心のあり方のバランスを整えてゆく必要があります。人工知能は、私たちの生活により大きな変化を短時間で生み出すことになると予測されます。

人工知能の脅威よりも人口爆発への懸念

人工知能に脅威を感じる人が一定数いることは認識していますが、私自身は、脅威に感じるよりは、どのように使いこなしてゆくかが大切になってくると思います。

それよりも恐る必要があることは、人口爆発です。

世界人口は、20世紀に入って急速に増加し続けています。農業の技術革新により食料が確保できるようになり、医療の発展により、死亡率が低下してことがその要因として挙げられます。

人口が増え過ぎてしまうことで、生態系への影響が懸念されるはずです。

人間は、文明を持って発展したことにより、人間は、食物連鎖のサイクルからも抜きに出ています。

人間は、食べ物を自ら生み出すことに取り組み、自らの命を守るための仕組みを作り上げています。

文明の発展により、地球上での人口は増え続けています。

そうしたことも考えると、人間だけで生きてゆくのではなく、人工知能により、人類が進化することで、新しい文明を生み出す必要があるのではないでしょうか。