映画「君たちはどう生きるか」を観て、人工知能と未来について考えてみる。

2023年7月14日に公開されたスタジオジブリ制作の映画「君たちはどう生きるか」を見て、ネタバレにならない範囲で、人工知能と未来について考えてみたことをまとめてみました。

映画「君たちはどう生きるか」は、公開前に宣伝がないこともあり、鑑賞した方から、様々な感想が出ており、賞賛する方もいる一方で、良くわからないという意見がでている作品です。

賛否両論あるかと思いますが、自分は純粋に宮崎駿監督の創り出す世界観と映像は、素晴らしいと感じました。

おそらく、人それぞれに感想は違ってくると思う作品ですし、無理に理解しようと務めるよりは、自分が感じたままの感想で良いのではないかと思いました。

過去の作品と無理やり紐づける必要もないし、わからない、つまらない、気持ち悪いみたいな感想が出てくるもの納得いく部分はありました。

クリストファー・ノーラン監督「インセプション」を観たくなった。

映画「君たちはどう生きるか」を観て、クリストファー・ノーラン監督「インセプション」が観たくなりました。

映画「インセプション」は、自分がとても好きな作品で、他人の夢からアイデアを盗み出す企業スパイの主人公がターゲットの潜在意識にアイデアを植えつけるインセプションという任務を遂行するストーリーです。

物語の世界観は、体感する時間の経過と共に、どこが夢で、どこが現実なのか、現実の世界と夢の世界の境界線の曖昧さを感じる作品になっています。

自分が心から望んで存在していたい場所はどこなのか、自分の生き方について考えさせられる作品でした。(自分は、特にインセプションのラストシーンが強く印象に残りました。)

同じように、映画「君たちはどう生きるか」を鑑賞して、文字通り、自分はどう生きるのか?について考えるきっかけとなるメッセージをたくさん受け取った気がします。

人工知能のある未来に、君たちはどう生きるか

人工知能の機能が拡充され始め、インターネットやSNSで生み出される世界やバーチャルリアリティの技術が進化して生み出されるミラーワールドは、どこまでが現実なのか、その境界線がどんどん曖昧になり始めています。

リアルでの人間関係よりも、ネット上で人間関係を築き上げることの方が楽だと感じる人たちも増え始めています。

ネット上では、実際に会ったこともない沢山の人と、そのアバターが実在の人間とは異なる人格だったとしても、ネットワークでつながっている。人とのつながりを持つには、安全領域も広く、リセットすることもできる世界ではある。

これから人工知能が生まれ、本格的に活用され始めるようになったことで、色々なことが変わり始めるはずです。

インターネットやSNSが世の中で変化させた以上に、変化は加速してゆくのではないでしょうか。

現代の社会は、何か少しバランスを崩し始めていると感じる人が増え始めています。バランスを崩したことで、生きづらさを感じて、多くの人が苦しみを抱えています。

人工知能は、そうしたバランスを戻すことが出来るのでしょうか?それともさらにバランスを崩す原因になるのでしょうか?

その時、人間は、どのように対応をしてゆくのでしょうか?

考えてみても解決できない矛盾とは

人間は本来、何を大切にしなければならないかを潜在的に知っていながらも、多くのしがらみがり、自由な選択ができない状況にあったりします。

先進国ですら格差が広がり、理不尽なことが数多く存在しています。

大きな社会問題よりも目の前の日々の生活に向き合うことで精一杯の人もいるのに、環境問題に多大なコストがかけられていたりします。

地球上にいる生物で唯一、バランスよく自然と共存できていないのが人間なのかも知れませんが、その原因を生み出しているのは、人間の思考だったりもします。

考えてみても解決できない矛盾が数多く存在する時に、人工知能に選択させることをゆだねるのか、自分で考えて行動を起こすかで結果が変わってくるのではないでしょうか。