人工知能の開発における問題を解決するために考えておくべきこと。

人工知能の開発には、数多くの問題に直面する。今回は、人工知能の開発における問題を解決するヒントをまとめてみたい。問題解決を図る際に、まず整理しなければならないことは、プロジェクトにとって、望ましくない状況と望ましい状況を整理してから、解決策を考えることです。多くのプロジェクトでは、問題が発生したときに、問題を正しく定義することができていません。問題が正しく定義できていないため、真因、つまり本当の原因が不明瞭であることが多いのです。問題を正しく定義するためには、問題をシンプルに、明確にすることを意識した上で、整理する必要があります、その為にはノイズになる要素を消して、集中して考える必要があります。実際に何が起きているのか、現実をあるがままに観察することが求められます。人は感情に大きな影響を受けてしまうので、物事をありのままに見ることが難しいからです。問題について深く考える作業は、非常に根気が必要なことですが、考え方が深まらないと真因に辿り着くことは難しいのです。問題を表面的なもので捉えてしまうと、その場しのぎの対処療法で、問題解決をしてしまうことがあります。一時的に問題が解決することで痛みが消えるのですが、根本的な原因を把握していないので、同じような問題がまた起こってしまいます。

明確にすることで問題は解決に向かう

問題をシンプルに、明確にすることで、問題は解決に向かっていきます。明確さは力になります。求めている未来像をはっきりさせることで、望んでいるものが実現できている状態を想像することができるので、実現までのステップが自然と整理されてゆきます。不思議なことなのですが、イメージができるものは、具体的なステップが想像できるのです。問題は、現状と望ましい未来のギャップであり、ギャップを明確に正しく理解することができれば、望ましい未来につながる道筋は自ずとイメージすることができるようになってゆきます。その時に注意点が一つあります。問題となるギャップを見たときに大切なことは、落ち込むことや反省することではなく、そのギャップに気がつくことです。ギャップに気がついたら、ギャップを埋める取り組みを具体的に検討してみることです。この時には必ず、取り組むプランを実行タスクにまで落とし込むことです。具体的な取り組みは、実行して初めて価値を生み出してゆきますが、実行されるまでは、何も価値を生み出すことはありません。これは、当たり前のことではありますが、実行されない「具体的な取り組み」は多いはずです。価値を生み出す具体的な改善を一つでも取り組んてゆく、その対応をしっかりと記録をして、変化を確認することが大切です。

改善活動に期待しすぎない

問題を解決する際には、改善活動に期待しすぎないことも重要です。1ミリの改善や1%の改善が重要である理由は、変化は急には起こらないことが多いからです。対策が間違えていなければ、何かしらの変化を生み出しているはずです、ほんの僅かな違いを積み重ねてゆく必要があり、改善の手を止めないことが成果を生み出す近道です。しかしながら、改善に期待しすぎると成果を焦ってしまうことがあります。成果を産み出す為には、ほんとに小さな改善を積み重ねてゆくことが求められます。

上手くいかない時の方が大きな発見がある

多くのプロジェクトは、失敗するものですが、そうした失敗に挫折しないポジティブな姿勢は、問題解決の糸口になります。あらゆる問題や失敗の近くには、とても価値の高い成功につながるヒントが埋まっていると言われます。そのヒントを見つけることに目を向けて、問題や失敗に対処する力を養ってゆくことが求められます。上手くいかない時の方が大きな発見があるぐらいだと考える姿勢が大きなチャンスを産み出す秘訣です。