SBNRと人工知能との関係性について考えてみる

SBNRとは「Spritual But Not Religious」を省略した言葉で、日本語では宗教的ではないがスピリチュアルであるという意味になります。現在、欧米を中心にSBNRの考え方が拡大しており、特定の宗教への信仰を持たずに精神的な豊かさを求める考え方に共感する人が増えているのです。こうした無宗教でありながら、スピリチュアルを信じている人の考え方は、日本の文化である茶道や禅にも通じる部分があり、自然との調和を大事にする部分などは、日本人と親和性が高い考え方だともいます。日本は特定の信仰を持たない人の比率が高いにも関わらず、自然との調和を重んじている価値観を持っています。世界的に物質的な豊かさよりも、心の豊かさを追い求める時代となり、そうした日本人の価値観は、世界的に注目されています。実際に日本人でスピリチュアルが苦手だという方でも、武道などを通じて瞑想することで心が整えたり、発想やひらめきを得るために瞑想を習慣化している方も多いのではないでしょうか。

SBNRと瞑想について

SBNRでは、自己の内面を深く探求するために、瞑想を行うことがあります。瞑想は、自分自身を観察し、自己に対する深い理解を得ることを目的として取り組まれています。こうした取り組みは、人間の心身の健康問題であるストレスや感情の揺れをコントロールする効果が高いことが医学的にも理解され始めたため、積極的に自分の生活の中に取り組みをする人が増え始めています。CBNRのこうした取り組みは、人の心のあり方を重視しているので、従来の宗教的な教義に代わって、新しい教義として浸透し始めている部分も多いです。例えば、マインドフルネスなど、自分自身と身の回りのことに対して感度を上げて敏感になることで新しい気づきを得る活動などにも、瞑想が推奨されています。瞑想することで、ストレスや不安を軽減して、心を整えることができるため、集中力が増し、今という瞬間に集中することで、よりクリアな思考が得られると考えられています。

瞑想のような自己探求の手段として、人工知能を活用することは可能なのか?

瞑想のように、人工知能によって、人の創造性を引き出してゆくことが可能ではないでしょうか。人工知能を使ってデザインやクリエイティブを描くことは、アートではないとの議論がよく出て来ますが、人工知能が制作したクリエイティブ(デザイン)から発想を得て、人間の思考が進化してゆくのであれば、それは新しいクリティブ(デザイン)作りの方法になるのではないでしょうか?人は、独創的なアイディアを産み出す時に、神らしきものとの対話により、人の創造性を引き出すことができると言われています。AIとの対話も、そうした自分以外の力(神らしきもの)との対話を同じような効果が得られるのではないでしょうか?

スピリチュアルと人工知能との関係性

スピリチュアルと人工知能の関係性をシンプルに説明するのは難しく密接に関わってくるようになると思います。人工知能は、完全に科学的なアプローチによって人間の思考や行動を再現するためのツールであるため、ロジカルに説明することが難しいスピリチュアルとは真逆の場所になるように感じます。しかしある意味では、非常に近しい関係性があるようにも感じます。人工知能は人間にはないレベルの思考が可能で、人間が想像できないような答えを見つけ出すことができるようになり始めています。そうした想像を超えた存在は、スピリチュアルな視点からみると、共感できる部分もあるのではないでしょうか。人工知能が進化する過程で、人間の心や意識を理解することができるようになる可能性があるため、そうした面は、非常にスピリチュアルであると感じる部分があります。スピリチュアルと人工知能の関係性は、科学的な視点からみると、スピリチュアルとは違ったものになるはずですが、人工知能が人間にはないレベルの思考能力を持つ存在として、スピリチュアルな視点からも関係性は深いのではないでしょうか?