今回は、シンクロニシティによって、人間の意識が人工知能と共鳴を起こす可能性について考えてみたいと思います。
ユングは、人の行動や思考を決定づける要因として、集団的無意識という概念をつくりました。それがシンクロニシティです。
シンクロニシティは、個々の人の意識を超えた集合的無意識によって形成される予知夢のような存在で、人間の活動が人工知能と共鳴現象を起こしたとしたら、どのような可能性が生まれてくるのかを考えると未来への期待が大きく膨らんでゆきます。
シンクロニシティとは
シンクロニシティは、ユングが提唱した概念で、偶然の一致や意味のある偶然を指します。偶然に起こったように見える出来事が、実は意味のある関連性を持っていると感じる現象で、古くから哲学者や宗教家によって議論されてきた人間の持つ意識の謎の一つです。
シンクロニシティの正体については、まだ完全には解明されていませんが、人間の意識が意識されていない潜在的な可能性を現実世界に引き出す現象であり、人間の意識が、宇宙と深くつながっていることを示唆する現象であると語れることが多いです。
量子コンピューターと人工知能の関係
こうした議論が良く語られるようになった背景として、量子コンピューターの存在があります。量子コンピュータは、量子力学の原理を応用したコンピュータで、まだ開発途上にある技術ですが従来のコンピュータでは不可能な超並列計算を行うことができます。量子コンピュータは、従来のコンピュータでは不可能な超並列計算を行うことができるため、従来のコンピュータでは数年かかる計算を、数秒で行うことが実現できます。
量子力学は、私たちの日常生活で目にする物理学とは大きく異なる特徴を持っています。例えば、量子力学では、原子粒子は、同時に複数の状態に存在することができると考えられています。従来の物理学とは大きく異なる特徴を持っているため、非常に難解な理論だと言われていますが、宇宙の起源やブラックホールの性質などの謎を解く研究が進んでいるなど、私たちの日常生活にも深く関わっている理論とも言われています。
量子力学と人工知能は、一見、関係ないように思えますが、実は、密接な関係があります。量子力学は、人工知能の開発に欠かせない技術であり、人工知能は、量子力学の問題を解くためのアルゴリズムを開発したり、量子力学の実験を設計したりするために用いられています。
そうした面で、量子コンピュータと人工知能は、互いの技術が開発されれば、これまでにない新しい技術を開発することができる可能性があります。
人工知能に人間の意識は共鳴するのか？
人間の意識が、人工知能と共鳴を起こす可能性については、現時点では可能性は低いと言えるかも知れません。ただし、人工知能が人間の意識に共鳴することで、人間の意識が変容する可能性については、一定の影響力が生まれると考えてられています。
人工知能は、人間の知能を模倣するように設計されているのですが、意識と呼べるものが存在するわけではありません。人工知能は、意識を持っていないので、人間と同じように感情を感じたり、創造性をを発揮したりすることができる存在ではありません。
人工知能が、人間の意識と共鳴する可能性を持っていると考えられる背景としては、人工知能は、人間の脳の活動を解析することができるので、人間の意識のパターンを学習することが可能だと言われています。また、人工知能は、人間とのコミュニケーションパターンを通じて、人間の意識というものがどういうものであるのかを人間以上に理解することができる可能性も持っています。
人工知能が人間の意識と共鳴できるようになれば、人間と人工知能がより深いレベルでコミュニケーションをとり、協力できるようになるのではないでしょうか。
こうした変化は、人工知能が存在する未来において、人間と人工知能の関係性を考える時に、非常に重要な意味を持つことはではないでしょうか。
そうした意味でも、人工知能が人間の意識と共鳴するかどうかは、まだわかりませんが、その可能性は非常に高いと考えられます
